ブログ
日本クリニカルパス学会学術集会で座長&発表をしてきました
時岡浩二医師のインタビュー記事が掲載されました
時岡浩二医師が現在も勤務されている岡山市民病院で、インタビューされた記事が掲載されました。バイエルメディカルニュースで、心不全を早期に発見するために糖尿病内科と協働し、効果を示し始めています。ご一読ください。
https://pharma-navi.bayer.jp/support/community-care/medical-news/202409_01
BMN_Okayama_0806-1.pdf (1.29MB)
便秘は脳卒中、心臓病の危険がある 知って得する医学知識⑧
イギリスからの報告です。便秘は虚血性脳卒中、心不全、心筋梗塞(これを合わせてMACEといいます)の危険因子になるという報告です。対象は40歳~69歳の英国人で40万を対象にしました。その結果、便秘の患者さんは、正常な腸習慣の方と比較してMACEのリスクが2.1倍高いと報告されています。American journal of physiology. Heart and circulatory physiology 2024Aug16
便秘症がある人は、便秘がない人に比べて、急性冠症候群(心筋梗塞・不安定狭心症)、虚血性脳卒中、心不全の発症がいずれの危険性が高いことがわかります。
高血圧患者さんにおいては、便秘症がある人はない人に比べて、予後がよくないと報告されています。この結果について、様々な要因が言われていますが、便秘の原因となる脱水などがよくないのではないかといわれています。便秘の改善はとても適度な水分摂取を行い、便通のコントロールを行いましょう。その他、ウォーキング、水泳、ジョギング、ヨガなどの運動、食物繊維を十分にとる、ヨーグルトや納豆などもよいといわれています。生活や食事習慣を改善しても、症状が良くならないときにはお薬の使用も考慮されます。便秘でお困りでしたら、当院にご相談ください。
時岡内科のデジタルサイネージ
時岡内科ではデジタルサイネージを用いて当院の情報や、役立つ情報を毎月公開しております。
今月号です。ご覧ください。
一生でうつ脈拍数は決まっている!? 知って得する医学知識⑦
ヒトが一生にうつ脈拍は決まっている。これは以前から言われていますよね。なぜこの話がでてきたのでしょうか?
それは「ゾウの時間ネズミの時間」という著書ででてきました。上のグラフをみると、ヒトは少し外れた位置にありますが、昔のことを思えばあながちはずれではないように思いますよね。
では、脈拍が速い人が寿命が短くて、脈拍が遅い人が長生きなのでしょうか?
上のグラフは、40歳から64歳に男性573名を18年間にわたって追跡した結果です。結果をみると、脈拍(心拍数)が60~69回/分だと死亡率が低く、それ以上になると心拍数が増えるにしたがい、死亡率が上昇していることがわかります。ただ、このグラフをみてわかるように、脈拍が少なければ少ないほどいいわけではないということがわかります。
結論でいえば、「一生にうつ脈拍数は決まってはいないだろうが、脈拍が速いこと(80回/分以上)はいいことでないでしょう」です。
この脈拍数の上昇は、メタボリック症候群と関連があり、血圧高値、総コレステロール値、BMI、血糖値などと相関関係が報告されています。このようなメタボリック症候群を背景に、交感神経の亢進状態が起こり、脈拍数を上昇させているものと考えられています。現時点では、この脈拍数の増加を治療として抑えることが、長寿を得ることになるかの結論はでていませんが、脈拍数増加の背景に潜むメタボリック症候群(高血圧、脂質異常症、肥満、糖尿病も含む)の改善は、健康寿命を延伸させるために重要となります。脈拍速いなー(80回/分以上)と感じたら、一度健診を受けてみましょう! 心臓Vol.43 No.11(2011)