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2024-08-20 00:05:00

時岡内科のデジタルサイネージ

時岡内科ではデジタルサイネージを用いて当院の情報や、役立つ情報を毎月公開しております。

今月号です。ご覧ください。

2024-07-20 18:14:00

一生でうつ脈拍数は決まっている!? 知って得する医学知識⑦

ヒトが一生にうつ脈拍は決まっている。これは以前から言われていますよね。なぜこの話がでてきたのでしょうか?

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それは「ゾウの時間ネズミの時間」という著書ででてきました。上のグラフをみると、ヒトは少し外れた位置にありますが、昔のことを思えばあながちはずれではないように思いますよね。

では、脈拍が速い人が寿命が短くて、脈拍が遅い人が長生きなのでしょうか?

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上のグラフは、40歳から64歳に男性573名を18年間にわたって追跡した結果です。結果をみると、脈拍(心拍数)が60~69回/分だと死亡率が低く、それ以上になると心拍数が増えるにしたがい、死亡率が上昇していることがわかります。ただ、このグラフをみてわかるように、脈拍が少なければ少ないほどいいわけではないということがわかります。

結論でいえば、「一生にうつ脈拍数は決まってはいないだろうが、脈拍が速いこと(80回/分以上)はいいことでないでしょう」です。

この脈拍数の上昇は、メタボリック症候群と関連があり、血圧高値、総コレステロール値、BMI、血糖値などと相関関係が報告されています。このようなメタボリック症候群を背景に、交感神経の亢進状態が起こり、脈拍数を上昇させているものと考えられています。現時点では、この脈拍数の増加を治療として抑えることが、長寿を得ることになるかの結論はでていませんが、脈拍数増加の背景に潜むメタボリック症候群(高血圧、脂質異常症、肥満、糖尿病も含む)の改善は、健康寿命を延伸させるために重要となります。脈拍速いなー(80回/分以上)と感じたら、一度健診を受けてみましょう!  心臓Vol.43 No.11(2011)

 

2024-07-02 11:33:00

体に良い飲み物は?緑茶でしょ!知って得する医学知識⑦

体に良い飲み物は?緑茶でしょ。少し長くなります。

当院では動脈硬化予防に取り組んでおりますが、動脈硬化予防によい飲み物は?と聞かれましたら、緑茶とお答えしています。その効果として、メタアナリシス(多くの研究を統合したもの)があります。その報告では、緑茶摂取で、総コレステロール7.6、LDLコレステロール5.8、糖尿病の数値であるHbA1cを0.15低下させていました。血圧については、健康な個人において、緑茶摂取において収縮期血圧を2.99mmHg、拡張期血圧を0.95mmHg減少させるという報告もあります(Mohammad Zamani et al.Front Nutr.2023)。の結果、緑茶摂取は心血管死亡のリスクが低下することが報告され(Matsuyama S:Eur J Nutr 2021)、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版にも記載されています。それではどれくらい毎日緑茶を飲めばいいでしょうか?1日コップ5杯ほどがよいとされています(Eur J Epidemiol 2019)

そうだ!辻利園に行こう!(COI関連はありません)

それでは、コーヒーはどうでしょうか?最近では、1日3-4杯の摂取で、死亡のリスク低下が報告される(Am J Clin Nutr 2015)など、体に良いのではないかと報告されています。コーヒーに含まれるポリフェノールは体によさそうだが、カフェインはよいのだろうか疑問に思われるかもしれません。現時点では、まだ結論に至っていないというのが現実ではないかと思います(とりすぎはよくないだろうといったところでしょうか)。高血圧(収縮期血圧140以上)の方は、コーヒー摂取と心血管死亡のリスク上昇と関連が認められており(J Am Heart Assoc 2022)、注意が必要かと思います。1日1~2杯くらい飲んで、寝る前の摂取は控えるのがいいのではないかと思っています。

ただ、最も大事なのは、バランスの良い食事と、運動ですので、参考程度にお考え下さい。

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2024-06-08 23:26:00

殿様枕症候群!? 知って得する医学知識⑧

お元気ですか?殿様枕症候群って知っていますか?枕が高いことと脳卒中に関連性があるという報告です。最近テレビでも、特集されたりしてますよね。私は、テレビで特集されていることよりも、同級生の友達の指導論文でかつ、テレビで解説してるやん!と、嬉しくなり読んでみました。

 頭をのせていない状態で、枕の高さが12㎝以上の場合、特発性椎骨動脈解離(脳卒中)の発症と関連があることが報告されています。 最近はスマホなどが見るときに、枕を折り曲げたりして、高くしていることもあるかと思います。長時間の高い枕使用は、控えた方がよさそうですね!

European Stroke Journal 2024, Vol. 9(2) 501 –509

 

 

2024-05-23 23:13:00

心不全って何? 知って得する医学知識⑥

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心不全って何?
心不全とは、一般的には「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と定義されています。心不全学会より
心臓は血液を全身に送るポンプの役割をしていますが、その機能に障害が起きた結果、血液の停滞が起こり、肺がうっ血し、水浸しになったり、足がむくむ病気です。心不全の原因は、心筋梗塞、狭心症、弁膜症、不整脈、拡張型心筋症など様々な原因で引き起こされます。心不全の症状は、息切れや、動悸、呼吸困難感、むくみなどが目立つようになります。心不全は高齢化が進む日本においては年々発症者が増えている病気であり、今後も患者数が増加することが予想されています。心不全は一度症状がでるとその後、増悪寛解を繰り返し、悪くなっていく疾患です。まず、心不全の原因を作らないようにすること、心不全を早期に発見し、治療することが重要です。早期の診断を得るためには、BNPという採血項目で、心不全の疑いがあるか調べることができます。BNP35以上で異常です。採血ができる医療機関であればどこでも調べることができます。35以上の時には、循環器内科専門医の先生に心エコー検査で調べてもらい診断します。

 



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