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2024-03-04 22:09:00

知って得する医学知識② 高血圧の都市伝説

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都市伝説

・血圧は少し高いくらいが元気がでる。低いとしんどい。

・血圧の薬ははじめると辞めることができない。

このような話があるかと思います。間違いではありますが、間違っていない部分もあるので注意が必要です。ひとつずつご説明します。血圧は高いとどうなるでしょうか?ほとんどの方は血圧があがっていても症状はでません。収縮期血圧(上の血圧)が180㎜Hg以上にならないと頭痛やほてりなどの症状はあまりでてきません。なので、血圧が少々高くてもなんともないわけです。ただ統計ではどうでしょうか?下の図を見てください。年代別の血圧120/80未満の人に比べて、何倍、脳心血管疾患(脳卒中、心筋梗塞)で死亡する危険性が高くなるか、それぞれの血圧値の幅で報告されています。

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その結果、血圧が高い人ほど、脳卒中(脳梗塞、脳出血)、心筋梗塞で死亡する危険性が高くなることが7万人の日本人データで報告されています。同様に、認知症については、血圧160の人は120の人と比べると10倍認知症(血管性)の発症危険性が高いことが報告されています。ここで注意が必要なのは、高齢者の場合に、収縮期血圧120未満になるとふらつきなどの低血圧症状がでることがあることです。以上より適正な血圧は以下のように推奨されています。75歳以上の方は140/90未満(上の血圧140未満、下の血圧90未満)、75歳未満の方は、130/80未満と定められています。ただ心配性の方は、これ以上の数値がでてしまったときにどうしようとか、何度も測定したりしまうこともあろうかと思います。雨の日があるように、血圧が高い日もあります。平均してどのくらいになるのかを目安にしてください。またはかりなおしても、不安ですから血圧は上がってしまいます。いったん血圧計からは離れて時間を置いて(1時間)再測定するようにしましょう。

次に血圧の薬ははじめると辞めれない。これは難しい問題ですね。血圧の年代別の平均数値をみてみると、30歳台の収縮期血圧の平均は120弱ですが、70歳代の収縮期血圧は140程度と報告されています。これからわかるように、年齢を重ねるだけで血圧は自然に上昇するのです。つまりは加齢による血圧の上昇に打ち勝つ、血圧を下げる努力をしなければ、薬を辞めるに至るのは難しいということです。ではどのように薬以外で血圧を下げれるでしょうか?その方法は、①1日の塩分摂取量を12gから6gに半減させると収縮期血圧は6.8下がります。②カリウム摂取量を1日3900mgにすると、血圧4.2下がります。③体重を1㎏減らすごとに血圧1.1下がります。④毎日40分以上ややきつい歩行を行うと、血圧5下がります。以上報告されています。結構いろいろなことしても、血圧って下がりにくいんだなーと思ったりすることもあります。血圧の薬を辞めれる道もありますので、少しずつ実践してみましょう。ただ腎機能障害の方、糖尿病のある方、脳心血管疾患のある方などは、注意点が異なったりしますので、当院までご相談ください。

参考引用文献:日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン