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2026-03-14 12:38:00

健康診断で「異常」「要精密検査」と指摘されたら 知って得する医学知識㉓

健康診断の結果をしっかりフォローして、その後の健康や生活の質向上につなげていきましょう。

 

 

 

健康診断の結果全般について

 

健康診断の結果はどう判断したらいいですか?

 

健康診断では、「異常なし」、「要経過観察」、「要精密検査」、「要治療」などと判断されます。それぞれの意味を知って、的確な対応を行ってください。

 

 

異常なし

 

検査結果が正常範囲内だったことを表しますので、特に心配する必要はありません。

 

 

 

要経過観察・要再検査

 

正常範囲ではないので、数ヶ月~1年後に再検査を受ける必要はありますが、緊急性はない状態です。生活習慣などの改善を心がけることで、正常範囲内に戻すことや、悪化を防いでいきましょう。当院ではその方に合わせたアドバイスや無

理のない範囲での改善方法などについて詳しくお伝えしておりますので、お気軽にご相談ください。

 

 

要精密検査

 

さらに詳しく検査する必要がありますが、精密検査の結果、異常がないという可能性もある状態です。精密検査では、健康診断だけでは特定できない病気についてしっかり調べることができます。「要精密検査」と言われたら、必ず受診し

てください。

 

 

要治療

 

すでに治療が必要な異常値が見つかったという状態です。すぐに専門医を受診して、的確な診断を受け、最適な治療についてしっかり相談してください。

 

 

 

異常などが指摘された場合について

 

 

心電図検査で、何か書いているけど、先生には詳しくは何も言われませんでした。大丈夫なのでしょうか?

 

心電図異常については、まず心電図の機械において、自動解析で所見がつきます。それを医師が見て、結果を判断します。もちろん緊急性のある心電図については、受診を勧められます。ただ、様々な心電図異常があり、それには解釈が必

要であり、専門の医師でないときちんと病態を把握することができない、説明が難しい、心電図異常もあります。当院は循環器内科ですので、心電図異常については専門に取り扱っておりますので、それぞれの心電図異常に対して、どのよ

うな追加検査が必要か、治療が必要なのか、悪化することがあるのか、疑問にお答えすることが可能です。心電図異常で気になりましたら、いつでもご相談ください。

 

 

血圧を自宅で計測すると120/60程度ですが、健康診断で高血圧を指摘されました。受診したほうがいいですか?

 

健康診断やクリニックで受ける血圧測定では、緊張して血圧が高めに出てしまうことがよくあります。血圧は食事や運動によって大きく変化しますし、心理状態によっても変わってしまいます。そのため、1回の血圧測定が基準値より高いか

ら高血圧症と診断することはありません。ただし、高血圧症は、脳出血・脳梗塞や心筋梗塞、認知症などの疾患の原因にもなってしまいます。そのため、健康診断で高血圧を指摘されたらその結果と、ご自宅でリラックスして何度か計測し

た血圧の結果を持って受診することをおすすめしています。血圧測定は、朝起床後1時間以内でトイレ後食事前が最適です。夜は、入浴後1時間経過している就寝前が最適です。1日に2回測定してみてください。血圧が高くても症状がでな

いことの方が多いです。症状がないからといって放置しない方がよい病気になります。

 

 

 

糖尿病の疑いがあると指摘されました。合併症が怖いと聞いていて不安です。

 

糖尿病では血液中のブドウ糖である血糖が慢性的に高くなることで血管に負担をかけ続け、動脈硬化を引き起こし、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを上昇させます。さらに、高血糖の状態が続くと全身の毛細血管にも重大な障害を起こし、失明

や足の壊死、透析治療が必要になる腎機能障害などの合併症につながってしまう可能性もあります。こうした重大な合併症を起こさないためにも、自覚症状のない初期の段階で的確な治療をはじめることが重要です。放置してしまうと生命

や生活の質を脅かす危険性があるため、糖尿病の疑いを指摘されたら、必ず受診するようにしましょう。

 

 

 

コレステロールが高いと指摘されたのですが、なにも症状がないので受診にためらいがあります。お薬とか飲まないといけないのですか?

 

コレステロールには善玉と悪玉があり、悪玉のLDLコレステロールと中性脂肪が動脈硬化を引き起こします。一方、善玉のHDLコレステロールは動脈硬化を防ぐ役割を持っています。悪玉コレステロールが増えると動脈硬化を引き起こしま

すが、動脈硬化には自覚症状がほとんどありません。症状としては、脳梗塞や心筋梗塞になりでてくるので、症状が出た際には重篤な状態となります。まずは、受診して相談することから始めましょう。

 

まずコレステロールが高くなっている原因がないか調べてもらいましょう。甲状腺機能や、ネフローゼ症候群がないかを調べないといけません。

 

次に、コレステロールの目標値は、それぞれの方の状態で異なります。まず、ご自身にどのような動脈硬化の危険性があるのか評価してもいましょう。リスクには、低リスク、中リスク、高リスクがあり、リスクによりコレステロールの目

標値が異なります。その評価を受けたのち、食事や運動習慣について相談しましょう。場合によっては、お薬の治療が:必要になる可能性があります。

 

 

 

肝機能障害を指摘されました。どんな原因が考えられますか?

 

アルコールの過剰摂取と肥満による脂肪肝を筆頭に、薬剤性、ウイルス性(B型、C)肝炎などが考えられますが、診断には専門的な検査が必要です。

肝臓ではたんぱく質の合成、糖分や脂肪の貯蔵、胆汁の生成、有害な物質の分解や解毒などが行われています。一般的な健康診断では、肝臓の細胞中に存在するタンパク質であるAST(GOT) ALT(GPT) γ-GTPなどがどのくらい血液に含

まれるかを調べる肝機能検査をしています。正常な状態ではこうしたタンパク質は血液中にわずかしか存在しません。ただし、肝細胞がさまざまな原因によって壊れてしまうとこうしたタンパク質が流出するので血液中の数値が上がりま

す。脂肪肝の場合には、生活習慣の改善が必須ですし、他にも厳重な経過観察を要する病気の可能性もあるため、早めにご相談ください。

 

 

 

貧血で内視鏡検査をすすめられ、戸惑っています。

 

貧血は血液中のヘモグロビンが不足している状態です。ヘモグロビンは、全身に酸素を運ぶ赤血球に含まれており、貧血が起こる原因には、鉄分不足と慢性的な出血などがあります。女性の場合、生理による慢性的な出血と鉄分不足によっ

て貧血が見られるケースがよくあります。若い女性の場合、ダイエットや偏食なども貧血リスクを上げる原因になっています。40歳以上の年齢では、胃潰瘍・胃がんや大腸がん、婦人科系の病気などによる慢性的な出血があって貧血が起

こっている可能性が高くなります。こうした病気で貧血の症状が出ている場合に治療を受ける必要があるため、貧血を指摘された場合には、受診してください。

 

 

 

尿検査で「異常あり」と指摘されました。どんな検査が必要ですか?

 

尿検査では血尿の有無、体に必要な糖やタンパクの量などを調べています。ただし、結果は前日や当日の状態などに左右されるため、精密な検査を行わなければ診断はできません。そのため、「異常あり」と指摘されたら一般的な健康診断

では行わない腹部超音波検査などで治療が必要な病気があるかどうかを調べます。可能性のある病気としては、尿路感染症、尿路結石、腎機能障害、腎炎、糖尿病、腫瘍などが考えられます。

 

 

 

メタボリックシンドロームは病気ですか?

 

内臓脂肪が過剰に蓄積して、高血圧や糖尿病、脂質異常症(高脂血症)といった生活習慣病をいくつか合併している状態がメタボリックシンドロームです。

診断では、腹囲「男性85cm、女性90cm以上」であること、さらに血圧「収縮期130以上または拡張期85mmHg以上」、中性脂肪「150mg/dL以上またはHDLc40mg/dL未満」、血糖「110mg/dL以上またはHbA1c6.0%以上」が2項目

以上当てはまると診断されます。生活習慣病は血管に大きな負担をかけ続ける病気です。そのため、メタボリックシンドロームの状態が続くと全身の血管に負担がかかり続けて動脈硬化が進行します。その結果、脳梗塞や心筋梗塞を発症す

るリスクが高まります。それぞれの病気が単独では治療の必要がない軽度の場合でも、メタボリックシンドロームでは複数の生活習慣病が合併して起こっているため早めの治療が必要になるケースがよくあります。当院では、内科だけでな

く循環器科の専門医も連携して治療を行っているため、メタボリックシンドロームを指摘されたらお気軽にご相談ください。